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「ハモネプ」の歴史まとめました。

ハモネプの歴史に関する文章を書いた。リンクは以下。

 

「ハモネプの物語」

 

 この文章を書いた理由は、ボイパを日本中に広めることになった「ハモネプ」について、最初期(2001年〜2002年)を中心にいま一度整理し直すためだ。本項目をTwitter上で発表したところたいへん好評をいただいた(お読みいただいたみなさん、ありがとうございます)。特に、2001年当時に中高生だった方(つまり現在30代)からたくさんの反応をもらった。「当時の青春を思い出した」「あの頃の熱い気持ちに戻れた」といったメッセージはほんとうに嬉しかった。思い出話で盛り上がった同窓会のような感覚だろうか。

 

 さらには、本項目の登場人物からも次々に反応をいただいた。幸せの極みである。

 この文章がこれからもインターネット上に残り、たまたま訪れて読んだ次世代のボイパプレイヤーやアカペラーにとって、何かの示唆になれば良いと思う。

 

 さて、この項目は書き上げるまでには多くの苦労があった。最もたいへんだったのは資料集めである。

 

 主に参照した「ハモネプ本三部作」(スタート/マスター/ストーリー)は、大学時代に後輩などに譲ってしまっていたので再度、購入した。2001年当時のハモネプを録画したビデオテープは、わざわざ石川県の実家に行き、押し入れ等から引っ張り出してきた(いま神奈川県住まいです)。番組名のラベルを貼っておらず、どのビデオテープに録画してあるか不明だったので、片っ端から再生し、わずかな録画部分を参照していく作業はたいへん骨が折れた。ほかの番組に上書き録画されたと思しき形跡もあり、ツメを折っておくべきだったと悔やんだ(この表現はZ世代にはわからんだろう)。

 じつは、ハモネプ第1回放送から順番に並ぶようダビングしてある奇跡のようなビデオが存在していたはずなのだが、どこかへ紛失してしまった。今でもひょっこり出てこないものかと期待している。(2022年11月14日追記→その後、知人に貸していたことが分かり戻ってきました

 

 紛失といえば、当時ヤマハの出版社から発売されていたアカペラ情報雑誌「Vocal」もほとんどのバックナンバーを持っていたのだがどこかに無くしてしまった。出身サークルである静岡大学アカペラサークルAal-Liedの倉庫に眠っているのではないかと予測している。もし現役の関係者がこの文章を見たらぜひ状況を教えてください。たのむ。(2022年11月14日追記→結局、メルカリですべてのバックナンバーを買い直しました

 

 話を戻そう。資料がある程度集まったものの、ある時から非常な書きづらさを感じ、まったく筆が進まなくなった。知っている情報をすべて文章に盛り込むと読みづらいので取捨選択したほうがよいのは分かっていても、ハモネプが好きすぎるがために、どうしても盛り込みたくなってしまう。 そうして原稿は長い間、塩漬けされてしまっていた。

 

 そんなときに発表されたのが「ハモネプ4年ぶりに復活」のニュースであった。

 2019年6月にハモネプがふたたび放送される。しかもアマチュア参加型で!

 

 このタイミングで、なんとしても書き上げなければならないと、パソコンの画面に向かう日々が始まった。

 これまで整理されていなかった情報をまとめ、ストーリー仕立てにするのは難しい作業だったが、青春時代を追想するようで楽しかった。しかし、どうしても省かざるを得なくなった情報もやはりたくさんあった。そこで以下、泣く泣くカットした要素をせっかくなので羅列する。

 

・第2回大会の途中で米国の「9.11同時多発テロ」が発生しており、ハモネプ2全国大会直前にはハモネプ出演者によるチャリティイベントが行われている。また優勝の副賞は「ニューヨークへの旅」であるなど世相を反映していた。

・アカペラ連盟・犬飼氏のパロディでホリケン扮する「牛飼氏」と、ネタグループ集団「アカペコリーグ」は重要な番組のアクセントとなっていた。

・インターネットを介したコミュニケーションが非常に活発になっていった時期と重なっており、「レッツアカペラ」等のBBSの存在はハモネプを裏から支えていた。

・ハモネプにおける女性アイドルグループの系譜(HA2→きゅぅ〜!!→シトラス)

・FNS24時間テレビで「ハモネプ」のコーナーがあった(2002年7月6日−7日放送「FNS27時間テレビみんなのうた“あの素晴らしい日本をもう一度”」。みのもんたが総合司会で、全国各地の家族がハモネプに挑戦した)

・昔からアカペラに取り組んでいた人は、当時ハモネプをどう見ていたか

・ハモネプ3の扱い全般

・懐メロと視聴者層の親和性

・「ぽち」のメンバー募集について

・元暴走族グループ「半熟」における「ハモネプによる更生」の物語

 

 などなど。いずれ「補論」として書く機会があれば良いなあと思っている。

 

 ※ちなみに今回、公開から一週間で2000アクセスくらいありました。こんなだらだら長文書いている個人サイトでは奇跡のような数字です。ほんとうにありがとうございました。